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ゆっくりとまったりと(962)
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いままででの人生で、一番通った店は居酒屋だと思う。たぶん、これは間違えないと思う。それが今や、1ヶ月に10日の飲酒。辛いよ~。休肝日の過ごし方ってむつかしい。
それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。
う~む、ボクの方は、こりゃ実感だなぁ。
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昔のよすが
元部長だった上司の年賀状に、春には退職すると書き添えてあった。
達筆とは程遠い、ミミズののたくったような字を書く方だった。 今になると、なんとなく達筆にみえた。 みんなの前で、当事者だけに分かるように一般論として小言を言うと、きまって当事者はノホホンとしてる。困っちゃうんだよねえと、こぼした。 それって、オレのことかとよく思った。いいや、オレなわけはないとかぶりを振った。 ボクにとっては、サラリーマン人生での恩人だった。 そうですか。定年ですか。 も少しすると、桜が咲き、桜は散って、月日は過ぎ去る。 人生は短くも美しく燃え(萌えではない)であるなぁ。。。と心の中ではもう桜は散り出す。 大手町の21階での、金曜日の午後の長い会議が終わると、宵の時間になっていた。 いつものように、千代田線で北柏まで直帰しようと電話を入れると、浦安で打ち合わせがあるから戻って来いと部長は言う。 仕方ねえなあと、ブツブツ言いつつも、東西線で浦安本社まで帰る。 なんのことはない。課員みんなで、これからしめ鯖の美味い寿司屋に行こうということだった。 週末の会社は殺風景で、ザワザワとせわしないが、独特の和やかな雰囲気がある。 さっそく、老母に電話を入れる。 『あ、おれ。きょう、遅くなる』と言って、電話をすぐ切る。 受け手が『わかったあ』と言ったのが耳に残った。 ばかに若い声だった。しかも華やいでいた。 老母のわけはない。見知らぬ若奥さんに、間違い電話をしたのだ。 リカバリーのしようもなく、そのままにした。 その家庭のその晩は、どんなだったろう。 まだ、オレオレ詐欺などというなりすまし詐欺などない、ケータイもない時代だった。 元上司の年賀状は組織で仕事をする、昔のよすがのなつかしい空気を連れてきた。 ちょっとだけ、しあわせな気分だった。
by nonoyamasadao
| 2012-01-09 10:25
| 雑文
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Comments(1)
Commented
at 2012-01-15 23:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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