いつでもどこでも映画と読書、あとなんだろう
by ののちゃん
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いままでで一番通った店は、居酒屋だと思う。これは紛れがない。
それが一ヶ月に十日の飲酒。辛か~。 休肝日の過ごし方ってむつかしい。それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。う~ん、こちらは実感だなぁ。
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DVD化「センセイの鞄」雑感

 テレビ映画の「センセイの鞄」を観た。久世光彦の秀作である。「ああ、食った、食った。飲んだ、飲んだ。という映画」だ。と同様に、四季の彩りを背景に、三十と少し離れた、年の差カップルの恋愛ドラマでもある。ゴキゲンなできだ。
撮影期間は22日間だそうだ。秋、暮れからお正月、桜、夏、秋が描かれている。セットと実写との映像の違いなどはあからさまだが、まあ、お堅いことは抜きでいい。近来希にみる爽やかな情感が揺曳している。
実は、この原作の川上弘美さんの同名小説の半分ほど読み進んだところで、自らまいた種だが、怪我をして外科手術をする羽目になった。怪我は完治したが、以来、験をかついで、小説はよみさしのままだ。
朧な記憶では、川上弘美さんの得意分野を総動員して出来上がった小説だったような印象がある。

 秋の宵、豊田行きの中央線が走り、大町ツキコ役の小泉今日子が国立駅前を歩く開巻である。小泉今日子のナレーションが挿入され、回想シーンになる。居酒屋(季節料理屋)でたまさかセンセイと再会した時、大町ツキコは37才、センセイの柄本明は70才という設定だ。それからの二人の、二年と少しの心の交流が、映画の全部だといってよい。
タイトルの「センセイの鞄」だが、どうして“センセイ”にしたのだろうと考えた。僕は、ツキコがセンセイ、センセイと連呼するため、色のつきにくい記号のようなカタカナ表現にしたのだと思った。ツキコという表記も“同じく”である。二人はいつも、「センセイ」、「ツキコさん」と呼び合う。
「先生」と「月子さん」では鬱陶しいではないか。だから、作者の川上さんの工夫だと考えた。
 だが、テレビ映画を観ていたら、気が変わった。もしかしたら、折り目正しく、一応敬愛の念を抱かれていた時代の教師像としてのシンボリックな表現が“センセイ”なのかな。。。と考え直した。川上さんも数年間だが、教師をされた。
今だったら、女性たちから殴られそうな「女の子のくせに・・・」とか、「女のくせに手酌ですか」というセリフがよく似合う松本春綱先生である。また、その物言いが嫌味ではない、ご老体だ。
実際、映画では全て、手酌である。センセイのところから出奔した妻の墓参りした日間賀島の宿で、蛸しゃぶを食すときに、センセイがツキコに二回、お酌してあげるだけだ。

 この映画の小泉今日子は実に魅力的だ。厚手タートルのセーターとジーパン、そしてロングマフラーの普段着がよく似合っていた。
酉の市で、歩きつかれ、喉が渇く。
「我慢します。夕方にビールを飲みますから、それまでは何も口にしません」
センセイはそんなツキコに「よくできました」と答え、頭を撫でる。ツキコが童心に返った一瞬である。コイズミ、存在感があります。
小泉今日子とて、年令相応にそれなりにふけているが、ナチュラルで、そこがいい。
前髪パツンで、ふくれたり、三白眼だったり、ポカンと口を開いて放心したり、咥えタバコだったり、酔眼朦朧であったり、盃からお酒をすすったり、いろいろな表情を見せてくれた。演技はお世辞にも上手いとは言えないが、身体的動作が自然でよい。駆けたり、体を揺らしたりする。この演出は相米慎二の十八番だったが、久世監督も真似たのかもしれない。

 センセイの柄本明もさすがである。ツキコとの静かな交流の中で、池に投げた小石の波紋が徐々に広がっていくように、華やいでゆく気持ちを抑制の効いた演技で見せてくれる。

 好きなシーンはいくつもあるが、二つだけ書く。
 紅葉の季節にキノコ狩に行って、キノコ鍋をみんなでつつく。センセイが出奔した妻が笑茸を食した話をする。センセイが妻の話をすると、ツキコはいたたまれなくなって、ばっくれる。
強がりのツキコは、昔のように一人で買い物に行き、一人でお酒を飲んだ。すこし前までは、いつだって、一人だった。
季節は暮れになった。友達を呼んで寄せ鍋をつくる。
お正月になり、実家の母の湯豆腐を食べる。けれど、どうも話は弾まない。
一人暮らしの部屋に戻り、センセイと再会した、行きつけの店に行くが正月休みで閉まっている。
ツキコは咥えタバコで、所在無くリンゴをむく。アパートの近所をほっつき歩く。夜だ。空き缶を蹴る。“銀座カンカン娘”を歌いながら、夜道を一人歩く。
そして思った。
歩きなれた道なのに、迷子になったと。。。このシーンはせつない気分をうまく描いている。
偶然、再会した名前も思い出せなかったセンセイが好きになっていた。
知らず知らずのうちにセンセイと、同じ道を歩きはじめた自分を見つけたシーンだ。

 もう一つなら、これにしておく。センセイの元妻は波乱に満ちた生涯だった。彼女のお墓のある日間賀島にセンセイと旅をする。島から帰ってから、センセイとツキコはすれちがいになる。
カラオケで“銀座カンカン娘”をまた歌う。“The Stardust Memory”のノリだが、元来、小泉今日子は歌が上手くないが、わざと下手に歌っている。
かなり酔っ払っている。酔っぱらっているのが悲しいと、はじめて思う。
センセイと長く逢わなければ、感情も立枯れさせることができると思った。だが違った。
今まで、一人で結構楽しく生きてきたはずなのに、本当に、一人で楽しく生きてきたのだろうかと、来し方を疑ってみるシーンだ。
「人生にはぐれた」、そんな気がした“恋する女”になった場面だ。

 僕が綴るとなんだか通俗だが、妻に出奔された過去のある70才の老人と、37才の一人暮らしの女性のビターな物語だ。都会派コメディー仕立てだが、別れの日がそう遠くない先にくる恋愛である。こんなやりとりがある。
「ツキコさん、ワタクシはいったいあと、どのくらい生きられるでしょう」
「ずっと、ずっとです」
「そうもいきませんでしょう」

 ただ、この映画には希望がある。大嫌いな難病ものの対極にある。
かくて、恋愛を前提としたおつきあいは三年間、続き幕を閉じる。
ツキコがセンセイのからっぽの鞄の中をのぞいて、大泣きするところで終わるエンディングもよい。

 この映画はヒッチ師匠やワイルダー先生のように、小道具の使い方が実に上手い。
汽車土瓶、新聞紙、湯豆腐(トーフだけのと鱈、春菊など入る)、キノコ、卸金、鮎、雷、ヒグラシ、コオロギ、Tシャツ、そして鞄である。このほとんどは原作のアイディアだと思うが、映画で活きるかどうかは、演出家の腕である。
 
 特別出演の品数を列記しよう。まぐろ納豆、蓮根のきんぴら、塩らっきょう、やつがしらの白和え、さらし鯨の酢味噌和え、(辛い)柿の種、シメジのホイル焼き、キノコ鍋、寄せ鍋、湯豆腐、イカの白造り、鮎の塩焼き、蛸しゃぶ、枝豆、スーパードライ、北の誉れ、澤乃井など。

 一体、ワタクシはどんなふうに生きてきたのだっけ。。。と反省すると同時に、ああ、三軒も四軒もはしごして、美味い酒肴をたらふく食いたいと、つくづく思う一作でありました。




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by nonoyamasadao | 2008-05-18 16:47 | 川上弘美 | Comments(3)
Commented by nobulinn at 2008-05-19 01:31
こんばんは。
この作品は私もかなり前に見ました。
原作も大好きだったのですが、ドラマの方も、とてもよかった・・・
小泉今日子さん、好きです。
あの自然な雰囲気、強さと脆さ両方が混ざり合ってる感じがすてきだなって思うのです。
ストーリーは、ほぼ原作通りだったように思いますが、イメージがこわされることもなくて、少しおかしくて、最後にはせつなくて、ちょびっと泣きました(^^;)
そうそう、たしかおいしそうなものもたくさん出てきましたよね♪
久しぶりにまた見たくなりました。
Commented by nonoyamasadao at 2008-05-19 11:09
To nobulinnさん
>小泉今日子さん、好きです。
あの自然な雰囲気、強さと脆さ両方が混ざり合ってる感じがすてきだなって思うのです。
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小泉今日子さん、いいですねえ。強さと脆さ。。。って武田百合子さんのご本も教えて頂いたんですよね。あれ?タイトルを忘れた。いかん!
話が進まなくなってもた!ネットで調べなおします

>ストーリーは、ほぼ原作通りだったように思いますが、
------
拙者の場合は、半分しか読んでいないのですが、やっぱりね、てなもんです。

>久しぶりにまた見たくなりました。
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ウソ笑)。でもブログを書いて、初めてうれしく思いました。
Commented by Whattethari at 2010-10-05 05:50 x
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