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いつでもどこでも映画と読書、あとなんだろう
by ののちゃん
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 いままででの人生で、一番通った店は居酒屋だと思う。たぶん、これは間違えないと思う。それが今や、1ヶ月に10日の飲酒。辛いよ~。休肝日の過ごし方ってむつかしい。 それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。 う~む、ボクの方は、こりゃ実感だなぁ。
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尾道三部作とプチ旅行

先週は尾道に初めて行きました。
広島で新幹線”のぞみ”を降りましてね、
同じホームにくたびれた”こだま”が滑り込んできました。

おお、懐かしの”こだま”とのご対面でした。
正直、往年を知るものですから、かなり古びた車体で驚いた。
なんといいますか、女房と畳はあたらしいほうがいいとか。。。
怪しからん真理がございますが、
この”こだま”は古典ですな。鬼籍入り列車みたいだ。
なんだか、痛々しい。
泣きそうになった。
まっかなウソですけど。。。アハハ。
ご免なさい。

こだまは、山の中を走る。三原駅を過ぎると、新尾道駅でした。
山の斜面に、立派な家がたくさん建っていました。
なんだか、長崎の町に似ている。
すこし、寒い。半そでシャツに薄い背広でも、寒いくらい。

空は曇りだったし、もう秋なのですねえ。
新幹線の駅からタクシーで、セミナーを開催している大学へ向かう。
かなり急勾配の山道をタクシーは登っていきます。
道は狭くて、周りは樹木がたくさん。
紅葉がさぞ、きれいでしょうねえとつぶやいたら、
運転手さんが”それがねえ”と口篭りました。

運転手さん、なんか気分がしめりがちみたい。
あれれ、余計なことを言ってしまったのかな。
”ここは常緑樹が多いのでしょうか?”と運転手さんに聞いた。
運転手さんは”そうではないけど、ナラやカシが多いんです”と尚更すまなそう。

んなこたあない。
オー・ヘンリーの”最後の一葉”(the last leaf)はそりゃ、緑や黄色が混じったツタの紅葉だったけど、
ツタの紅葉はそもそもが紅なんで。。。。
こちらもしどろもどろになってしまった。

ですけどねえ、ほおけたススキもいいし、
ナラやカシの色褪せ枯れた、乾燥した葉っぱがカサカサになっても枝にくっついているのも
モノクロ的な詩情がありますねえ、
♪秋には枯れ葉が小枝と別れるから
♪粋な別れをしようぜ、と幾分、鬱屈した気分でブツブツ言っていると
”そうなんです。”と弾んだお声で挨拶してくれました。

”枯れ木も山の賑わい”というのは、実際、失礼な話でして、
無粋でいけませんね。

タクシーは貯水池のそばに立つ大学の入り口に着いた。
学生が一人、道案内に立っていた。寒いからお気の毒に。
タクシーを降りるときに、運転手さんがいう。

”彼岸花があそこに咲いていますよ”
彼岸花が道端にたくさん咲いていた。
縁起が悪いとか言う人がいるけど、赤くてきれいだ。
この花を見ると、柄になくセンチな気分になるんだけどね。

キャンパスには芙蓉の花がいくつか咲いていた。

シンポジウムが退屈だったので、もっともお勉強はいつだって退屈なのですがね。
バスで尾道まで向かう。
これがまた、古びたバスでしてねえ。

まさに、♪いなか~のバスは、おんぼろ車~なのでしたあ。
でこぼこ道もありました。
バスに揺られるという言葉を久しぶりに思い出していました。

昔だと、美人のバスガイドさんが”右に曲がりますから、ご注意ください”なんてー
言ってましたねえ。
今の日本はまさに、”右に曲がりますから、ご注意ください”なのかもしれないなあ。
内閣改造になったから、大丈夫なのかな。よくわかんない。

尾道駅前にバスは着いた。
宿泊するホテルグリーンヒル尾道は駅の前でした。今夜、ここで懇親会があるんですね。
部屋は6階で、懇親会はねえ、
わたくしはアルコール・ホリデーの日だから、飲めないのですよ。

今のうちに、野菜やキノコや海草をたらふく食べて,
お腹いっぱいにしちゃおうーてえことで探しましたよ、お店を。

でもねえ、尾道ラーメンとか焼き肉やとか、パッとしないなあ。
あった!とおもうと”ままかり”のお店だったりして、
そりゃあ、尾道水道の小魚は格別においしいでしょう。
けど、ままかりでお茶じゃないもんなあ。

駅ビルの三階から上は駐車場だったけど、
デパ地下がありましたよ。
お惣菜を三つ買っちゃいました。

おから、蕗の煮込み、ひじきの煮たの、であります。
会計をすませると、レジを出たところにパンやさんがありました。
で、ジャムパンとシナモンパンを買って、ホテルで食べました。

何でこんなさみしい想いをしているんだろうと思いながら、
食べていると
フム、それなりにおいしいのですね。

懇親会が6時30分から始まって、和太鼓のアトラクションをやっているころ、
三階の窓から下を見ると、夜の尾道水道が見えました。
今年初めての海でした。フェリーの桟橋が見える。

懇親会場のきれいな学生の受付嬢(どうして学生ってわかるのかって、それは長く人間をやってますと自ずと。。。ねえ)
にたずねました。
”この桟橋は大林映画に出てくる桟橋でしょうか?”
”いつころの映画でございますか。フェリーの桟橋は三つほどあるのですけど。。。”
”あなたが生まれる前の映画ですよ”
で、会話は終わってしまった。

帰ってから、大林宣彦の”さびしんぼう”のDVDを観ました。
わたくし、この方の長広舌と自画自賛があんまり体質に合わなくて、
なるべく、さわらないようにしていましたが、
”さびしんぼう”は好きになってしまった。

この映画は松田聖子さんの”カリブ・愛のシンフォニー”と二本立てではなかったかな。
女の子と観に行った記憶がある。
みんな若くて、とっても恥ずかしかったっけ。

DVDを観ると、カメラのファインダーから観たときの枠や
校長室の松の盆栽
お寺の鐘つきから、さびしんぼうがじっと見ているところとか、
桟橋で子供が釣りをしているときに、フェリーが桟橋に着くところとか、
ディテールはなかなかのものでした。

これ、ドッペルゲンガーですよね。
クルーゾーのところで書いた
ヘレン・マクロイにも 「幽霊の2/3」というのがありましたね。

音楽と映像だけの部分は、C.ルルーシュがかなり、入っておりますね。
雨の石段でさびしんぼうを抱きしめるところは、うーん、やっぱり切ないなあ。
富田靖子さんはやっぱ、正統派アイドルですねえ。
あれだけ、生き生きとした表情の女優さんはなかなか出てきませんねえ。
沢尻ー長澤さんは富田靖子さんと比べると、普通の人っぽいですねえ。
銀幕の人ではないなあ。
富田靖子さんは今までのところ、女優さんとしてはあんまり大成しませんでしたね。
プチ遺憾だなあ。

そうそう、オリジナル映画ですと、
さびしんぼうのメイクを落とした富田靖子さんが、
スモックを着て”別れの曲”を歌っていたんですよ。ポップス調でね。
それも分割スクリーンで黄ばんだような尾道水道の海がきれいでした。

あれには、野村芳太郎監督の”影の車”のスクリーン・プロセスを想起したものでした。
”影の車”は川又昂の撮影でしたね。それは見事なものでした。
おしまい。

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by nonoyamasadao | 2007-10-02 17:06 | 短編小説・詞・詩 | Comments(0)
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