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いつでもどこでも映画と読書、あとなんだろう
by ののちゃん
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 いままででの人生で、一番通った店は居酒屋だと思う。たぶん、これは間違えないと思う。それが今や、1ヶ月に10日の飲酒。辛いよ~。休肝日の過ごし方ってむつかしい。 それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。 う~む、ボクの方は、こりゃ実感だなぁ。
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落葉の喫茶店

 寒い日が続く。
やっと余裕ができたので、近くの公園に散歩に行く。
ケヤキはとうの昔に落葉して、ホウキ状の枝を大きく広げる。
ケヤキの紅葉は、赤というよりは黄葉である。
人によっては、褐葉などという。
やがて、茶色の葉を地面に大量に落とす。
公園には、茶色く、細長い朽葉がおびただしく、散らばっていた。

 1972年の秋から冬にかけて、いつも入り浸っていたミステリ仲間が集う喫茶店から、すこしの間、遠ざかっていた。
父の急逝があり、バタバタと就職を決め、卒論も書かなければならなかった。
 国際関係論や国際政治学の書物を繰り、メモをとりながら、わりと具体的に書いてあるなあ。
思ったほど、お勉強も辛くはないのだなあ。。。ともう手遅れだけれど、そう思った。
きっと多い日は、日に三冊くらい、早川のポケミスを読んでいたからかもしれない。
翻訳ものより、日本人の学者が書いた文章なら、読むだけなら苦ではなかった。
もちろん、内容理解となると、定かではない。

 本気のお勉強となると、高校受験以来、したことがなかった。
恋愛の仕方はまるでわからないが、勉強の仕方のほうはすこしは知っていたが、もう忘れてしまった。
高校受験のころは、ディスクジョッキーを聴きながら、参考書を読んで、問題を解いた。
では、そのやり方でまいろう。
って、ことで、ながら族で、卒論を書こうと決めた。

 そんなとき、武蔵小金井南口の駅前通りの新星堂で、チェリッシュのLPを買った。
そればかり聴いて、卒論をでっち上げた。

 その中の一曲に、次がある。
いつもな~んとなくおしゃべりしてた友だちの男性が、見知らぬ遠い町に行ってしまう。
ひと夏が過ぎて、自分の思いに気がついた女性が、いつもおしゃべりしていた喫茶店に一人で行く。
いつの間にか時間が過ぎ、落ち葉が街に舞う、さみしい季節になってた。。。という曲がある。

 山上路夫さん作詞の仄かなセンチメンタリズムが、たまり場だった喫茶店に足が遠のいていた自分と重なったのだろう。
しんみり、せつない気分になった。
ああ、ボクはそんな思い出すらなかったなあ。。。と思った。

 散歩コースが伸びて、いつものオープンカフェのあるオレンジ色の喫茶店に出た。
大学の前の通りのケヤキ通りの道には、やはり、ケヤキの枯色朽葉が散らばっている。
風が吹いて、枯れ葉は一斉に流されていく。
LPでよく聴いた、『落葉の喫茶店』の風を切るような、かそけきハイトーンの声が聞えたような気がした。




by nonoyamasadao | 2013-01-24 11:34 | 雑文 | Comments(0)
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