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いつでもどこでも映画と読書、あとなんだろう
by ののちゃん
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 いままででの人生で、一番通った店は居酒屋だと思う。たぶん、これは間違えないと思う。それが今や、1ヶ月に10日の飲酒。辛いよ~。休肝日の過ごし方ってむつかしい。 それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。 う~む、ボクの方は、こりゃ実感だなぁ。
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愛しの長十郎

 マンション暮らしになってから、人様の庭にある果物の木がやけに気になる。
ベランダの栽培になじむものといえば、プチトマト、パセリ、ハーブとか茄子などだ。
果物系だと、ブルーベリーくらいか。
 生来、人のものが欲しくなる性格だ。
そろそろ夕方になるころ、隣の子供が食すお子様ランチが、やけにうまそうに見える。
じぃーっと見入る。子供も気づいてヤな顔でみる。
ご、ごめん。
旗の立った富士山型に抜いた白いご飯とチキンライスが半分半分の正統派だった。
赤いウィンナーとギザギザのポテトも入ってる。ああ、食いたい。

 秋が深まる空に、旬を過ぎた柿がなっている。
心中穏やかではない。
ああ~~、もぎとって食べたい。矢も盾もたまらなくなる。
八百屋や果物屋だと、この衝動はない。

 長十郎ナシはどこへ行ったのか。
長十郎という前進座の歌舞伎役者のような名前がノスタルジックだ。
土臭く、素朴な響きが好きだ。
 茶色の果皮ごと、丸齧りした。
果肉は硬く、ガリガリした歯ごたえだが、固有の甘ったるさが口に広がる。
 ニ十世紀なんか、水っぽくて食えなかった。
幸水など、見かけ長十郎の赤ナシだが、甘さがはるかに劣る。
水気を峻拒する長十郎は潔い。

 幸水や豊水なら、洋ナシの方が昔の味わいを留めている。
でも、品種なんて知らなかった。
妖艶なフルーツといわれてもピンと来ない。

 長十郎はこの十年間くらい、食していない。




by nonoyamasadao | 2009-11-10 06:26 | 雑文 | Comments(0)
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