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いつでもどこでも映画と読書、あとなんだろう
by ののちゃん
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 いままででの人生で、一番通った店は居酒屋だと思う。たぶん、これは間違えないと思う。それが今や、1ヶ月に10日の飲酒。辛いよ~。休肝日の過ごし方ってむつかしい。 それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。 う~む、ボクの方は、こりゃ実感だなぁ。
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懐かしの『愛と死』

 純度百パーセントの恋愛小説というと、村上春樹の『ノルウェイの森』を思い出すが、その話ではない。ボク的には、『愛と死』はもっと傑作だ。
中学生の頃、武者小路実篤の『愛と死』を読んだ。当時は斜に構えてたから、う~ん、せつないけど、なんか軽いよね。。。と思った記憶がある。
ニッサン・テレビ名画座で、ヌーベルバーグの映画を毎日のように観ていた頃で、めくるめく性を描くと、芸術だあ。。。と錯覚してた。
『太陽の季節』は読んでいた。ハードボイルドタッチで描いた、逆説的な恋愛小説だと思った。だから、『愛と死』は古典的で、甘ったるく思ったのかもしれない。
でも今思うと、『愛と死』って、よくできた恋愛小説だよねー。
ヒロインの夏子がお転婆なのだよねー。お転婆は古いな。おきゃんなのだよね~。
おきゃんはもっと古いなあ。じゃじゃ馬とか、近代的自我に目覚めた女性というのも、死語だ。まあ、自由奔放だけど、生き生きとして愛らしい。キュート、うん、これだね。
軽薄体では、萌え~とか言うんじゃないの。
主人公が留学するのだが、夏子との手紙の往来がよい。
記憶の浄化作用もあるけど、あなたのおまえより・・・な~んて、フレーズが昔風だが、温かい気持ちを呼覚ます。恥ずかしくて駆け出したくなるような手紙。。。って、よいなあ。
ボク的には、手紙を扱った小説では、井上靖の『猟銃』と双璧になるかもしれない。
 
 夏子は友人の妹だった。
これが、姉妹だったら、すっごいヘンな三角関係になる。ドロドロするのはヤですな。
まあ、そんなこともあったよね~。。。とかいうのは、男・男・女の関係だと、うまく行くと、感傷的な名作になる。『冒険者たち』みたいにね。
名匠中村登監督の『愛と死』では、武者小路実篤の三角関係を描いた秀作『友情』を合体していた。
夏子は栗原小巻さんで、溌剌として魅力的。男・男は新克利、横内正 だった。
脚本は山田太一で、男二人の関係は『陽のあたる坂道』の兄弟のようだった。
まあ、栗原小巻さんが溌剌として、眩しいくらいに美しかった。

 男・男・女も現実となると、佐藤春夫と谷崎潤一郎だと血の雨が降るごとくだし、中原中也と小林秀雄も気色のいいものじゃない。実に、三角関係はむつかしい。
 女・女・男であれ、名作もあるのだろうが、男の一人称で書くと、二股外交で爽やかではない。追うウサギは二匹でなく、一匹でなければならぬ。
女性二人が男一人を奪い合うのも、やっぱ、泥沼になりそうである。
 ふむ、むつかしい。
by nonoyamasadao | 2009-03-13 16:54 | 雑文 | Comments(0)
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