人気ブログランキング | 話題のタグを見る

いつでもどこでも映画と読書、あとなんだろう
by ののちゃん
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
more...
タグ
(962)
(811)
(272)
(198)
(190)
(163)
(126)
(109)
(75)
(60)
カテゴリ
全体
ミステリ映画
ヒッチ・ワイルダー
洗練コメディー映画
60年代ポップス
本格パズラー
川上弘美
江國香織
短編小説・詞・詩
雑文
中村八大
竹内まりや
伊東ゆかり
花の24年組
最新のコメント
To 東京に住んでいます..
by nonoyamasadao at 10:59
こんばんは 守谷にはもう..
by 東京に住んでいます at 20:16
To 穴沢ジョージさん ..
by nonoyamasadao at 17:45
う〜む、素敵な思い出だな..
by 穴沢ジョージ at 09:33
To 東京に住んでいます..
by nonoyamasadao at 19:15
待ちわびた記事が更新され..
by 東京に住んでいます at 04:29
To nobulinnさ..
by nonoyamasadao at 22:51
こんばんは。 ご無沙汰を..
by nobulinn at 00:05
To 穴沢ジョージさん ..
by nonoyamasadao at 10:51
いや、すみません。 毎日..
by 穴沢ジョージ at 00:13
お気に入りブログ
散歩日和
魅せられて大和路
最新のトラックバック
検索
メモ帳
 いままででの人生で、一番通った店は居酒屋だと思う。たぶん、これは間違えないと思う。それが今や、1ヶ月に10日の飲酒。辛いよ~。休肝日の過ごし方ってむつかしい。 それで学生時分に戻って、いつでもどこでも映画と読書に明け暮れようと思う。大好きな川上弘美さんは、読書三昧の毎日を、なんだか彩りに欠ける人生ではありますと謙遜して書いていた。 う~む、ボクの方は、こりゃ実感だなぁ。
ブログパーツ
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


銀ブラ

 新聞の首相官邸の欄を見ると、15時53分、銀座専門店『和光本館』で買い物と書いてある。そっかあ、銀座ですか。
和光のウィンドゥの前にぼーっと立ち、ゆっくりと暮れていく空とネオンとの不思議な調和を眺めていると、幸福な気持ちになる。。。と江國香織さんは書いていた。
なんだか、納得である。ボクにとって、服部時計台(和光)は銀座のランドマークである。

 遠い昔のことー 
 春浅き宵だった。母に連れられたボクは、数寄屋橋の交差点あたりから、暮れゆく街のすがたをぼんやりと眺めた。
不二越ビルの森永の地球型のネオンや鳩首堂のヒトデ型のネオンが、お伽噺の世界ように瞬いていた。
いつのころだったろう。たぶん、小学生になる前である。
銀座が懐かしいのは、次の三つからだ。
(一)幼いころ、母親に連れられデパートに行き、美味しいものを食べ、
(二)十代から二十代は、喫茶店で待ち合わせして、映画を見て、本屋に行き、パブやバーでウィスキーを飲み、
(三)三十代以降は、季節料理屋で日本酒を飲むために、いりくんだ裏道を歩いた。
結果的にだが、すべて『銀ブラ』だった。

 銀座と言うと、たとえば『鳩居堂』、『ワシントン靴店』、『山野楽器』、『トラヤ帽子店』、『資生堂パーラー』、『バーLupin』、『養清堂画廊』などをイメージする人も多いだろう。
ボクはすっかり地方人になってしまったので、東京に行っても銀座は通過点になった。
待ち合わせの場所ではなくなり、ぶらりと出掛ける場所でもなくなった。

 それでも、ふいに思い浮かぶ光景がある。他に思いだす場所がたくさんあるのに、なぜか以下の三つである。
ひとつめは、『若松』で何度も食べた、粟ぜんざいである。このことは何度も書いた。
ぜんざいのなかに、本当に美しいきいろの微細なつぶつぶが混じる。
なにかしら楽しく、優しい夢を秘めているように思われた。あの時の粟ぜんざいのおいしさは、もう二度と味わえないだろう。

 ふたつめは地下鉄丸ノ内線の銀座駅の改札口(C1の出口側)を出たところの地下の本屋である。
ちょうどニュートーキョーから泰明小学校の真下に当たるあたりに、長い通路があった。
通路の壁際に書棚のコーナーが、いくつか散在していた。結構、古い早川のポケミスなどが買えた。

 みっつめは、先の森永の地球型や鳩首堂のヒトデ型、そして三愛の三菱のスリーダイヤのネオンである。電飾広告が夢の砦を飾った。

 以上の記憶はセピア色だが、時として、闇の中の虹のようにも思ったりもする。
『若松』は月ヶ瀬(コックドール)の裏手の露地にあったが、今は銀座コアビルの1Fにあるようだ。場所は変わってないが、まだ行ったことがない。
ウナギの寝床のような本屋はなくなって久しい。
鳩居堂の屋上からヒトデ型ネオンが消えたのは、そうとう昔だ。
森永の地球型ネオンがあった場所は、今のアルマーニの銀座タワーである。

 ボクが二十歳になった時に、銀座では歩行者天国がはじまった。今はどうなっただろう。
パラソルのついたテーブルとチェアが置かれ、言葉の波が漂っていた。
 外堀通りの銀座東芝ビルの旭屋書店が店を閉じたと聞く。イエナがとうの昔に消えて、近藤書店が消え、旭屋書店も消えた。
さみしいと思うが、それも時代の流れである。

 昨晩まで、ずっと『やまとなでしこ』のDVDを見ていた。何度目になるかわからない。それでも面白い。
下ではテンプターズとともに、最後に森永の地球儀のネオンが見れます。


by nonoyamasadao | 2009-01-25 14:03 | 江國香織 | Comments(2)
Commented by nobulinn at 2009-01-28 07:29
おはようございます。
nonoyamasadaoさんの文章を拝見していると、私の知らない古き良き時代のもっとも銀座らしい街の香りが感じられて、心地よいです。
鳩居堂のヒトデ型ネオン・・・見てみたかった気がします。
銀座の街もどんどん変わっていますよ、イエナがなくなって、交通会館の1階に書店が入りました。
ワシントン靴店、今は地下で狭くなってしまいました。
1階部分になんとユニクロがはいってしまった時は、ちょっとショックでした。
ブランドの路面店も増えましたが、ユニクロやドラッグストアもあります。
山野楽器や若松は健在です。
そして、今も歩行者天国になりますよ。
Commented by nonoyamasadao at 2009-01-28 15:59
To nobulinnさん
>交通会館の1階に書店が入りました。
ワシントン靴店、今は地下で狭くなってしまいました。
1階部分になんとユニクロがはいってしまった時は、ちょっとショックでした。
-------
アナクロな話題にいつもお付き合いくださり、うれしく思っています。
交通会館に書店、ワシントンが地下・・・。全部知りませんでした。
銀座って、時代の変化にはわりと敏感ではない方だったのですがねえ。
散歩日和の下町のお写真を見ると、変わらない部分がうれしくもあり、懐かしくもありなのです。ホッとします。

>そして、今も歩行者天国になりますよ。
-------
あれも先輩世代はどういう感じだったのでしょう?。
ボクは懐かしい。
けど、歩行者天国だけは、そこそこ若くないとダメでしょうね。無理です。(涙)
名前
URL
削除用パスワード
<< 2000年代の堤真一 クライマーズハイ >>